今までの数学では基本計算しかなかったと思いますが、ここからは証明やら定義やらと国語に近くなります。
では、まず証明とは何なのでしょうか。
証明とは
まず日常生活で見てみましょう。
世の中には良い人ばかりではなく、悪い人もいます。
犯罪を犯した人を特定するために、証拠を突き詰めていきます。
俺はやってねえ!
お前は○○時に○○にいただろ!
しらねえ!□□にいた!
じゃあ何故〇〇にいたお前の写真があるんだ!
さーせん
数学が嫌いな人は大抵、証明しろと言われたら、見ての通りとかそのままだからと言いますが、
上の様なやり取りでお前は顔が犯人ぽいから犯人だ!と言ってるようなものです。
それではあんまりですよね。合ってるかもしれませんが、根拠が全くないです。
少し脱線しましたが、数学でも今後証明をする機会がかなり増えていきます。
難しいと思うかもしれませんが、三角形の合同条件。まずはこれをしっかり覚えましょう。
三角形の合同条件
今からお伝えする3つの条件のうち、一つでも当てはまれば合同ということになります。
二つの三角形が全く同じであるということです。
3辺がそれぞれ等しい
![](https://sugakusukisuki.com/wp-content/uploads/2023/08/3辺.png)
3つの辺がそれぞれ等しくあれば合同ということになります。
この場合、角度は見なくてよいです。
2辺とその間の角がそれぞれ等しい
![](https://sugakusukisuki.com/wp-content/uploads/2023/08/2辺.png)
2つの辺とその間の角がそれぞれ等しくあれば合同ということになります。
この場合も、他の角や残りの辺を見なくてもよいです。
1辺とその両端の角がそれぞれ等しい
![](https://sugakusukisuki.com/wp-content/uploads/2023/08/1辺.png)
1つの辺とその両端の角がそれぞれ等しくあれば合同ということになります。
この場合も、他の角や残りの辺を見なくてもよいです。
合同条件の覚え方
こればっかりは声に出してだとか、回数をこなすことで覚えるしかないです。
ですが、3つの条件の特徴として、
「3辺」「2辺」「1辺」
とあるので、321だけ覚えて、2辺は間の角、1辺は両端の角と覚えればよいです。
証明との付き合い方
例えば子供が空が青いことに「なんで?」と聞いてきたとします。
それに対し、空が青いのは当たり前だとか、青いから青いんだと答えますか?
それは回答になっていないですし、子供も納得しません。
○○で○○だから青いんだよ。と伝えることで納得、分かってくれるのではないでしょうか。
証明も同じです。
なんで?なんで?を潰していき、上の条件に当てはまるから合同だ!と言えれば、
よいのです。
例題
![](https://sugakusukisuki.com/wp-content/uploads/2023/08/合同テンプレ題.png)
上の図は、AC=EC、BC=DCである。
この時、∠CADと∠CEBが同じであることを証明したいとします。
まず、ここでやらないといけないポイントは上で伝えられた情報を図に書き込むことです!
上の文字だけだと分かりづらいので、どんどん書き込んでいきましょう!
![](https://sugakusukisuki.com/wp-content/uploads/2023/08/合同テンプレ題_r2.png)
まず、AC=EC、BC=DC この二つは同じであると言っているので、線で同じであることが分かるように印をつけます。
次に∠Cに点が書かれていますね。
これは△ACDと△ECBを見たときに共通で同じ角度であると印をつけてます。
書かれているものだけでなく、気づいたことは必ず書くことをオススメします!
本来だとここから証明に入っていくものですが、もっと分かりやすくすると下のようになります。
![](https://sugakusukisuki.com/wp-content/uploads/2023/08/合同テンプレ題_r3.png)
二つの三角形を分解してみました!
この三角形が合同ということが言えれば、∠CADと∠CEBも同じであることが言えますね!
では、合同条件のどれを使えばよいか。
■3辺がそれぞれ等しい・・・NG
⇒ADとEBは同じ長さか分からないため
■2辺とその間の角がそれぞれ等しい・・・OK
■1辺とその両端の角がそれぞれ等しい・・・NG
⇒∠Dと∠Bが同じ角度であるか分からないため
使いたい合同条件が分かったため、答えを書いていきましょう!
△ACDと△ECBにおいて、
仮定より、
AC = EC ・・・①
BC = DC ・・・②
共通な角であるため、
∠ACD = ∠ECB ・・・③
①②③により、2辺とその間の角がそれぞれ等しいため、
△ACDと△ECBは合同である (または△ACD Ξ △ECB)
合同な三角形の共通する角は等しいので、
∠CAD = ∠CEB
ざっと書きましたが、証明の書き方は人それぞれのため、もっと綺麗な書き方もできると思います。
ですが、結局は合同条件に結び付けることができれば、書き方はどんなでもよいです!
注意点
■角度を表すための∠で順番を間違わない!
⇒∠CADはC→A→Dと線を引いたときに出来る角度となります。
■証明に関係ないことは書かない
⇒テストとかで部分点狙いでなら良いですが、関係ないことまで書いてしまうと減点されることもある
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